2025年6月の当院の胃カメラ・大腸カメラの検査結果の概況
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)件数の詳細
2025年6月の当院での胃カメラ件数は193件、2025年度3ヶ月で計453件でした。
尚、昨年同月の2024年6月の胃カメラ件数は202件でした。
大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)件数の詳細
2025年6月の当院での大腸カメラ件数88件、2025年度3ヶ月で計255件でした。
尚、昨年同月の2024年6月の大腸カメラ件数は90件でした。
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)の結果
6月193件のうち、悪性腫瘍の方は認めませんでした。多くの方は異常なし、その他良性所見の食道裂孔ヘルニア、逆流性食道炎、慢性胃炎、胃ポリープなどでした。
また、ピロリ菌の除菌治療は2例(一次除菌2件)でした。
大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)の結果
6月88件のうち、悪性腫瘍の方は認めませんでした。その他大腸ポリープ(大腸腺腫)を切除した方は41例で、すべての方を同日に当院で内視鏡切除術を施行しております。
考察・まとめ
・胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)193件施行しましたが、1例も悪性疾患の方はいらっしゃいませんでした。悪性疾患への対応は早期発見早期治療が最も大切ですので、引き続き腹部の不快感や嘔気、心窩部痛・腹痛、その他胃酸の逆流症状がある方は当院受診のうえご相談ください。また症状のない方も、ご家族歴やピロリ菌加療歴があるかたは、さいたま市胃癌検診やドックを用いた内視鏡検査が可能ですのでお気軽にご相談ください。
また、ピロリ菌感染の方2例に除菌術を施行しております。除菌前後では胃癌の発症リスクが五分の一ほどに軽減されます。ピロリ菌感染を調べたことがない方や、陽性でも未除菌の方は当院で治療方針などをご相談させてください。
なお、当院では腹部超音波検査も医師が施行しております。昨年度は膵臓癌を3例当院の腹部超音波検査にて発見致しました。膵臓癌は近年増加傾向にある印象です。
・大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)88件を施行し、41例の方に大腸癌前癌病変である大腸腺腫を認め同日に内視鏡切除術を施行し完全切除となっております。いずれの悪性疾患も早期発見が予後を左右する重要な因子です。特に症状がある方は当院受診のうえご相談ください。
また昨年度は腹部超音波にて膵臓癌を3例発見し大学病院や近隣の総合病院へ紹介しております。1例の方は、当院で施行したさいたま市胃癌検診(胃カメラ)にて上記を疑いました。当院では内視鏡検査だけでなく、腹部エコーにも力を入れておりますので自覚症状のある方は受診のうえご相談ください。
自覚症状がある方はもちろんのこと、自覚症状がなくても昨年健診を実施していない方はこの機会に受診の検討をお願い致します。
貧血症状、胃痛・腹痛、腹部違和感、便秘、下痢、血便、食欲低下、体重減少などの自覚症状や、癌の家族歴、ピロリ菌感染歴、健診にて便潜血陽性や貧血の指摘などがある方も一度受診をご検討いただけたら幸いです。
当院では、1年を通じてすべての内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)と腹部超音波検査(腹部エコー)を内視鏡専門医・消化器病専門医・肝臓専門医の松本泰輔院長、内視鏡指導医・内視鏡専門医・消化器病専門医の野中医師の2名で担当しております。松本泰輔院長は、月.火.水.木.金.土曜日と全日で診療・内視鏡検査・腹部超音波検査を担当しており、野中医師は火、水、木、金で診療・内視鏡検査・腹部超音波検査を担当しております。
尚、当院では麻酔を使い眠りながらの内視鏡検査(胃カメラ.大腸カメラ)も行っておりますので、お気軽にご相談ください。