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医療法人誠恵会のなか内科

症状別疾患

ピロリ菌感染症・ピロリ菌感染性胃炎 / 消化器系疾患

初めに

ピロリ菌は正式名称をヘリコバクター・ピロリといい、1983年にオーストラリアで発見された新しい病原細菌で人の胃の粘膜に生息します。以前は井戸水などの生活用水への混入が疑われていましたが、近年ではピロリ菌感染者の唾液を介して感染すると考えられております。免疫機能が未発達な乳児期に感染することが多く5-7歳までに感染し、それ以降ではほとんど感染しないと考えられております。離乳食を咀嚼して乳児に与える行為などが原因とされており、その習慣のない若い世代の感染の割合はかなり減少しております。

なお、ピロリ菌は様々な病気の原因となり、なかでも胃がんの発症に明らかに関与することが解明されたため、ピロリ菌の除菌治療が重要です。

 

当院では2019年度は胃カメラ(胃内視鏡検査)を約1,300件施行し、全てを内視鏡指導医・内視鏡専門医である私が行いました。またヘリコバクター・ピロリ感染症認定医でもあるため多くのピロリ菌感染者を発見し、その後のピロリ菌除菌治療も行ってきております。胃カメラに不安がある方は、麻酔を使用した眠りながらの検査も行っております。また、当日にピロリ菌感染やその後の除菌治療の成功の有無を確認できる尿素呼気検査機もあるため、お気軽にご相談ください。

疫学

日本では1960年代より前に生まれた方では70-80%と高率に感染を認めております。しかし、20才代の方は20%程度の感染率で、年齢と共に上昇します。

原因として上記にある、感染者からの唾液を介した感染が考えられております。

ピロリ菌感染症・ピロリ菌感染性胃炎の関連疾患・症状

慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃がん、胃MALTリンパ腫、胃ポリープ、特発性血小板減少性紫斑病 などの疾患と関連します。

上記の疾患を発症すればその症状として、胃痛や、胃もたれ、食欲低下、嘔気などの上部消化器症状を認めます。しかし、ほとんどのピロリ菌感染者が自覚症状はなく、健診や人間ドックで指摘されたり疑われたりします。

ピロリ菌感染症・ピロリ菌感染性胃炎の診断方法

ピロリ菌の検査には胃カメラによる検査と、胃カメラによらない検査の主に2通りあります。

具体的には、胃カメラ時に胃の粘膜を摂り(生検)ウレアーゼ試験や培養する方法と、胃カメラを施行せず、血液や尿の抗体検査、便中抗体検査、尿素呼気検査(呼気テスト)などがあります。

 

日本では2013年からピロリ菌感染性胃炎の治療が保険適用となりました。保険適用では、はじめに胃カメラを施行し、医師がピロリ菌感染胃炎の疑いがあると判断した場合に感染を確かめ、感染が確認された場合にはその除菌治療が保険適用となります。

 

胃カメラをどうしても受けたくない方は、当院には尿素呼気試験機(呼気テスト)を準備しているため、当日30分程度でピロリ菌感染の有無が確認できます。ただしこの場合は自費診療となるためご注意をお願いいたします。尿素呼気試験(呼気テスト)は予約不要ですが内服薬や食事にて誤判定となることがあるため、ホームページをご参照いただくかお電話でお問い合わせください。

ピロリ菌感染症・ピロリ菌感染性胃炎の治療

内服による治療です。PPIという胃酸を抑える薬と、ペニシリンとクラリスロマイシンの2つの抗生剤を合わせた3剤を1週間内服します(1次除菌)。もし、1回目の除菌が不成功の場合はクラリスロマイシンをメトロニダゾールに変更した3剤で2回目の除菌治療をします(2次除菌)。

 

近年では乳幼児にクラリスロマイシンがよく処方されるためピロリ菌に対して耐性菌ができ1次除菌の成功率は70-80%に低下しております。また2次除菌は90%前後の除菌成功率が得られております。

 

2次除菌までが保険適用で、もし2回目の除菌も失敗した場合は自費での3次除菌を行うことも可能です。当院では私がヘリコバクター・ピロリ感染症認定医でありこれまでの経験から、自費診療での3次除菌、4次除菌もおこなっております。

まとめ

1994年、WHOではピロリ菌が明らかな発癌物質であると認められました。日本は先進国の中ではピロリ菌感染者の割合が高く、そのため先進国でも胃がんの発症率が高くなっております。日本の部位別がん罹患数(発生数)で胃がんは、2016年度男性1位、女性3位でした。しかし2019年度がん罹患数予測では、男性で2位、女性で3位となり減少傾向です。これは明らかにピロリ菌の除菌による効果であり、今後さらに日本での胃がんは減少すると予測せれております。しかし、2019年度の部位別がん死亡数では、胃がんは男女合計で3位、男女別の男性で2位、女性で4位であり、いまだ死因では上位をしめるがんの1つです。

 

健康診断や人間ドックの普及で、胃がんが早期に発見されることが増えてきました。早期胃がんであれば、多くが内視鏡治療(内視鏡的粘膜下層剥離術や内視鏡的粘膜切開術)での完治が得られます。内視鏡治療は入院後1週間ほどで退院も可能で、禁食(食事が摂れない)日は治療日とその翌日がほとんどです。

 

胃がんの早期発見・早期治療はとても重要ですが、現在では予防医学に重きを置くため、胃がん予防としてのピロリ菌除菌治療が改めて大切で、良い治療と証明されております。当院では、内視鏡指導医・内視鏡専門医による胃がんの早期発見と、ヘリコバクター・ピロリ感染症認定医による除菌治療に力をいれております。

今までに慢性胃炎を指摘されたことや、ご家族に胃潰瘍やピロリ菌感染者がいる方はお気軽にご相談ください。

 

のなか内科  院長 野中 雅也

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