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医療法人誠恵会のなか内科

症状別疾患

新型コロナワクチン / その他の疾患

はじめに

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)はコロナウイルス感染症の一種です。元来のコロナウイルスは、いわゆる一般的な鼻風邪の原因ウイルスの代表です。鼻風邪の原因ウイルスはコロナウイルス以外に、ライノウイルス、RSウイルス、アデノウイルスなどがあり、それらの感染による風邪は安静や対症療法にて1-2週間程度で改善するものです。今回の新型コロナウイルス感染は、変異を起こしたコロナウイルスが感染することで重症化を引き起こすもので、2002年の中国のSARS、2012年の中東のMERSもコロナウイルスの一種です。

世界各国では新型コロナワクチンの接種が始まり、日本でも2月下旬から3月にかけて医療従事者を優先とした新型コロナワクチンの接種が始まる予定です。このワクチンがどのようなもので副作用やその効果、またいつ頃から接種できるのかなど、現時点で厚生労働省のホームページ公開されている内容や、先日埼玉県医師会で開催された医師向け説明会の内容をまとめてみましたので、ご参考になれば幸いです。

ワクチンとは

そもそもワクチンや予防接種とは何でしょうか?

一般に感染症にかかると、原因となる細菌やウイルスに対する免疫ができます。免疫ができるとその感染症に再感染することや重症化を予防することができます。予防接種とはこの免疫を得るためにワクチンを接種することを言います。

ワクチンの種類

(1)生ワクチン

病原性を弱めた病原体からできており、摂取すると自然感染した場合と同じような免疫力を得られますが、副作用として自然感染したときと同じような症状が出てしまうことがあります。MRワクチンや水痘ワクチンなどがあり、当院でも毎年施行しているインフルエンザワクチンのフルミストも生ワクチンです。

 

(2)不活化ワクチン

感染力をなくした病原体を摂取します。生ワクチンより副作用が出にくいのですが、一度では免疫を獲得や維持ができません。季節性インフルエンザワクチンがこの不活化ワクチンです。

 

(3)メッセンジャーRNAワクチン(m-RNAワクチン)

今回の新型コロナウイルスワクチンの多くがこれにあたります。新型コロナウイルスの表面のたんぱく質を解析してその遺伝情報メッセンジャーRNAを合成してワクチンとして摂取します。それを体内で免疫細胞が補足し記憶します。その結果、本物の新型コロナウイルスが侵入した際に異物(病原体)と速やかに判断し体外へ排除させます。

新型コロナワクチンの種類

日本では、ファイザー社1.2億回分、アストラゼネカ社1.2億回分、モデルナ社5千回分のワクチンの確保が予定されております。2.9億回分ですが、1人に2回接種するため1.45億人分となります。

新型コロナワクチンの予防効果

新型コロナワクチンは、季節性のインフルエンザワクチンと同様、疾患の発症予防や重症化予防に効果があるとされています。また、最近では感染予防にも効果があると海外での報告も出てきました。

米国や英国での臨床試験(第3相試験)での予防効果(開発中のワクチンを投与した人の方が投与していない人よりも、新型コロナウイルス感染症に発症した人が少なかった)はそれぞれ、95%、62.1%、94.1%と発表されています。

ファイザー社の臨床試験では、ワクチン接種群17411人、非接種群17511人の2回目接種後7日以後の発症例数で、接種群で8人が新型コロナウイルス感染症を発症したのに対し、非接種群では162人が発症し、ワクチン接種群で優位に少ない結果となりました。

なお新型コロナワクチンの効果の持続期間はまだ、接種開始からの期間が短い事から明らかになっていません。

新型コロナワクチンの副作用・有害事象

また、米国で2020年12月14日から23日の期間にファイザー製の新型コロナワクチンを接種しアナフィラキシー反応(急性アレルギー反応)を起こした人は21人であり、100万人あたり11.1人でした。これは、一般的なインフルエンザワクチンのアナフィラキシーが同1.3人と比べると頻度が高い結果となりました。しかし、セファロスポリンとう抗菌剤のアナフィラキシー反応は100万人当たり1から1000人。解熱鎮痛剤のアナフィラキシー反応は100万人当たり30から500人程度と様々な報告があり、新型コロナワクチンのアナフィラキシーだけ特に頻度が高いとはいえないと考えられています。

なお、モデルナ社の新型コロナワクチンでは400万人中10人にアナフィラキシー反応を起こしたとされています。

アナフィラキシー反応とは

「複数の臓器に全身性にアレルギー症状が惹起され生命に危機を与えうる過敏反応」とされています。例えば、蕁麻疹やかゆみなどの皮膚症状が出て、息苦しく咳が出るなどの呼吸器症状が出て、嘔吐や下痢、腹痛などの消化器症状などが同時に出現することです。アナフィラキシー反応は急速に進行することが多いため、この時点で医療機関を受診し治療が必要であり、身体の状況によっては救急要請も躊躇してはいけません。この状況で放置すると、意識障害や血圧低下などが出現し、アナフィラキシーショックとなり生命に危険が及ぶことも少なくありません。

過去に、何らかのアナフィラキシー反応を起こした事がある方は、緊急的にアナフィラキシー反応を治療する、自己注射のエピペンを準備しておく必要があります。

新型コロナワクチンの現時点での接種予定

実際には、いつどこで新型コロナワクチンが接種できるのかが、多くの方が気になる点だと思います。現在判っている内容は、埼玉県が発表している各社ワクチンの予定数は、ファイザー社が300万人程度、アストラゼネカ社が300万人程度、モデルナ社が140万人程度の接種を想定しているようです。

このうち最も早く流通するファイザー社の新型コロナワクチンを、以下の優先接種者270万人に2月下旬より接種開始予定とのことです。

2月下旬から5月中旬まで優先接種者の『医療従事者等』22.2万人。

3月下旬から8月頃までに優先接種者の『65歳以上の高齢者』193.6万人。

4月中旬から5月中旬まで優先接種者の『基礎疾患のある方』46.6万人。

4月中旬から優先接種者の『高齢者施設の従事者』11.1万人を対象に接種予定です。

その後5月から、『一般の方』26.5万人の接種が始まります。

また5月より、アストラゼネカ社とモデルナ社の新型コロナウイルスワクチンを『一般の方』300万人、140万人にそれぞれ接種開始となる予定です。

各社の新型コロナワクチンの接種医療機関

現時点ではまだ接種医療機関の詳細は決まっていません。

ただし、ファイザー社の新型コロナウイルスワクチンは-75℃の超低温冷凍庫による保管が必要です。そのために小分けによる配送が困難であり1回で約1000人分のワクチンが配送されます。従って大量に摂取できる病院を中心とした実施となります。

なお、超低温冷凍庫の設置が不可能な診療所やクリニックでは、保冷ボックスとドライアイス保管となりワクチンの保管期間が2週間程度となるために、1日約100人程度の接種が想定されております。従って、医師が1人で勤務する一般的な診療所やクリニックでは通常の診療以外に、1日100人前後のワクチン接種を行うのは現実的には困難であると考えられ、医師が複数名の診療所やクリニックでの接種となる可能性があります。

なお、5月から『一般の方』を対象にしたアストラゼネカ社とモデルナ社の新型コロナワクチンはそれぞれ2-8℃、-20℃±5℃での保管で良いため、一般的な診療所やクリニックでのワクチン接種は、この時期から普及が広がる事が予想されます。

まとめ

日本でも2月末から新型コロナワクチンの接種が開始される予定です。埼玉県では2月末から3月上旬の予定で、ファイザー社のワクチン300万人分のうち270万人分が優先接種者から開始されます。ファイザー社のワクチンはマイナス75℃の超低温冷凍保存が必要となるため、その保存が可能な病院での接種が多くなると考えられます。詳細は未定ですが、私たち医療従事者も自治体から指定された病院に、ワクチンを接種するために受診することになります。優先接種者以外の一般の方の接種開始は5月頃からになる予定です。5月から接種されるワクチンは、アストラゼネカ社とモデルナ社のワクチンであり、超低温冷蔵保存が不要なため、診療所やクリニックでの接種が開始されます。

多くの患者様から新型コロナウイルスワクチンにつきお問い合わせがあります。しかしながら、当院はファイザー社のワクチンは保管が不可能であり取り扱いできません。従って大変申し訳ございませんがしばらくの間、のなか内科でも接種不可となります。今後のワクチン接種の予定が分かり次第に当院のホームページでご案内させていただきますので、よろしくお願いいたします。

また新型コロナワクチンの日本国内での効果や副作用は、まだ接種者がいなく何も判っていないため、今後詳細が判り次第、のなか内科でも皆様と情報が共有できるようにホームページや外来でご案内していきたいと考えています。ご不明の点がございましたら当院受診の際にもお気軽にお尋ねください。

 

のなか内科 院長 野中 雅也

のなか内科について

のなか内科は、埼玉県さいたま市大宮区(旧大宮市)に野中医院として開院し、野中病院を経て今年で76年目となります。今後もさいたま市や大宮区の地域医療を担っていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
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